循環型社会の構築
PALTACは、流通段階で発生する段ボール破材の再資源化や返品の削減など事業活動で発生する廃棄物の削減を通じて、循環型社会の形成に取り組んでいます。
返品削減
持続可能な流通サイクルの構築に向けて、お取引先さまと協働で返品削減に取り組んでいます。当業界の商慣習において発生する返品は、仕分けや配送などの追加コストだけでなくCO2排出や商品廃棄といった環境負荷も増加させます。返品は、日本の四季や生活者ニーズの変化に応じた商品をいち早く店頭で展開する過程で発生し、販売機会ロスと表・裏の関係にあります。生活者ニーズを満たす売場を作りつつ(販売機会ロスを発生させない)、返品を削減するためには、流通全体の連携による適正在庫の維持が欠かせません。PALTACは、各店舗の販売や在庫状況、季節品であれば気温に応じた販売指数の変化、商品の改廃情報などを小売業さま・メーカーさまと早期に連携し、過剰在庫を発生させないよう店舗間移動や発注止めなどの施策を適時的確に実行することで返品削減に取り組んでいます。
環境に優しい物流機器
商品輸送に使用しているオリコンは、プラスチック使用量が少なく、リサイクルしやすいようにビスなどの不純物を使用していません。プラスチックの使用量が少ないオリコンは、従来型と比較して約24%軽量化されており、作業負担の軽減や配送時のCO2排出量の削減にもつながっています。
また、新たに稼働したセンターにおいては、必要な出荷情報をレーザー方式でオリコンに印字・消去できる「リライタブルレーザーシステム」を導入しています。従来、手作業で貼付・貼替をしていた使い捨てのラベルシールが不要となることで、作業効率の向上と廃棄物の削減につながっています。
既存の流通網を活用した資源再生循環型サイクルの構築
製・配・販のみならず流通に関わる資源再生事業者さまとの連携により、ダンボール破材を効率的に再資源化する持続的な「資源再生循環型サイクル」を構築しています。具体的には、当社が商品を納品したトラックの帰り便を活用し、小売業さま店舗で発生するダンボール破材を回収することにより、パッカー車を削減します。そして、当社物流センターに備わる「破材自動集約・圧縮機能」により、資源再生事業者さまによる圧縮・加工が不要になる仕組みを構築しました。これにより、ダンボール破材の取扱量拡大に伴うトラックの積載効率向上や、当社から製紙メーカーさまへ直送することによる荷積み・荷下ろし回数の削減などダンボール破材の回収・再生における効率化を実現するとともに、流通全体の作業負担の軽減やCO2排出量の削減など、持続可能な社会の構築につながる取り組みであると考えています。

機密書類リサイクルシステムの導入を推進
資源循環型社会の形成に向けて、再生紙のリサイクルを容易にする「機密書類リサイクルシステム(鍵付リサイクルボックス)」を導入しています。リサイクルボックスに投入した不要機密書類は、専門業者が回収後、緩衝材などに生まれ変わります。
機密書類リサイクルシステムの仕組み

環境配慮型商品の取り扱い
PALTACは、自然由来成分を使用した環境に優しい洗剤や化粧品、人々の生活の質の向上に貢献する健康食品など社会課題の解決につながる商品を多数取り扱っています。中間流通を担う卸として、これら商品の取り扱い強化や商品価値が伝わりやすい売場提案を行い、持続可能な社会の構築につながるエシカル消費の拡大に取り組んでいます。
環境配慮型商品の開発
エシカル消費の拡大に向けた新たな取り組みとして、資源循環を促進する素材・商品開発等を行う企業さまと協働で廃棄プラスチックを原材料に使用した環境配慮型商品を開発しました。メーカーさまが手掛ける商品に加え、当社自らも商品開発に携わり、積極的に「生活者のみなさまが身近に環境貢献を実現できる付加価値の高い商品」の流通拡大に貢献していきます。
ザ・コンシューマー・グッズ・フォーラム(CGF)への参画
PALTACは、世界中の消費財の小売業さま・メーカーさまを結集する国際的な消費財流通業界団体であるCGFに参画しています。CGFは、会員企業が非競争分野における社会的・環境的課題の解決に協働で取り組んでいます。
AI需要予測による食品ロスの削減
-
小売業さまにおいて食品ロスの削減が課題となる中、AIを活用した需要予測と自動発注システムにより食品ロス削減を目指すサービスを開始しました。本サービスは、AI自動発注の商材毎の得意・不得意を考慮し、不得意分野は従来の発注方式を活用できるハイブリッド運用が可能な仕組みを構築しています。実証実験では食品ロス10%削減を達成しました。今後は、AI自動発注の精度向上に努め、より多くの小売業さまにご利用いただくことで、発注業務の効率化と食品ロスの削減に貢献していきます。
-