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平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。
代表取締役社長の吉田拓也です。

私たちは、いつの時代も「人々の豊かで快適な生活の実現」を目指し、化粧品や日用品、一般用医薬品など、生活に欠かせない商品を全国の生活者のみなさまに安定的に届けることを使命とし、その役割を果たしてまいりました。現在、人口減少や労働力不足、価値観の多様化、デジタルシフトの加速、気候変動など、社会は大きな転換期を迎えています。これにより、生活者の価値観はより多様化し、取り扱う商品も一層細分化しています。加えて、人口の減少が進むなかにあっても、ドラッグストアなどの小売業は今後も店舗数の増加が見込まれることから、流通はさらなる「多品種・少量生産・少量販売」へとシフトしていくと考えられます。

このような環境において、人々の豊かで快適な生活を実現するためには、サプライチェーン全体の高度化が不可欠です。私たちは、卸売業という枠を超え、これまでに培った豊富な流通情報やお取引先との「つながり」、そして私たちの強みである物流機能を活かし、流通にイノベーションを起こすことで新たな価値を創出する企業へと進化しなければ将来の成長はないと考えています。その決意のもと、2024年5月には次の10年の成長を見据えた長期ビジョン「つなぐ力で人と社会のミライを創る」を策定し、その第一歩として、ビジョン実現に向けた「変革基盤の構築」を目指す中期経営計画「PALTAC VISION 2027」に取り組んでいます。

その初年度となる2025年3月期は、物価上昇や物流費の増加など厳しい外部環境に直面しましたが、新規商材の取扱強化やお取引先さまとの協働による配送効率化などの取り組みにより、売上高・営業利益・経常利益のすべてにおいて過去最高を更新することができました。

新たな価値提供への挑戦という点では、多様化する生活者ニーズに応えるため、ベトナム・インドネシアに設立した現地法人を活かし、海外ブランド商品の調達網の整備を進め、これから市場への供給をスタートします。また、海外の現地法人だけでなく、リニューアルにより双方向性を強化したコーポレートサイトも「つながり」の場として活用しながら国内外の新たなパートナーを増やすことで、世界中の魅力的な商品を生活者のみなさまにお届けしていきたいと考えています。

物流面では、2024年10月に、私たちの強みである物流機能を食品分野にまで拡大する非食品と食品の一括物流を開始しました。現在、安定稼働に入っており、出荷量の拡大と食品物流のノウハウ蓄積に努めているところですが、トラック台数や店舗での荷受け作業の削減といった効果は着実に出ており、一括物流によるサプライチェーンの強化に手ごたえを感じています。

また、「組織風土」の面でも変化が生まれてきました。長期ビジョン実現に向けた、マテリアリティ「自律・自発の組織風土づくりと個人・会社・社会の成長の実現」に沿って、従業員一人ひとりが自ら考え発信し、会社を動かす主体となれるよう、マインドの醸成と行動変容を促す取り組みに力を入れています。主体的な活躍を後押しするためには、まず働き方から変える必要があると考え、各種制度や業務の見直しに着手しました。見直しを進めるうえでは、従業員自らが、自身の活躍に必要なことを考える機会を増やすようにしています。例えば、当社の物流職は大半が男性社員でしたが、近年少しずつ比率が高まっている女性社員が集まり、働き方について議論することで、今までにない改善の提案が集まってきました。他にも、身だしなみの自由化やフレックス制度の導入を通じて、従業員自らがより良い働き方を主体的に考える機会が増えたことで、取り組みの当初とくらべ、社内の雰囲気も少しずつ変化を見せています。

組織、そして人財の変革は一朝一夕に効果が出るものではなく、10年の時間軸で考える必要はありますが、その間に生まれた小さな変化の一つひとつが流通にイノベーションを起こすための種火になると考えています。今後におきましても、変革を支える人財の価値向上を軸に据え、業界の垣根を超えた協働やデジタル・データ活用のさらなる促進を図ることで、流通に新たな価値を提供し、企業価値の持続的向上を実現してまいります。

株主さまをはじめステークホルダーのみなさまにおかれましては、今後とも変わらぬご支援・ご鞭撻を賜りますよう、宜しくお願い申しあげます。

代表取締役社長 吉田 拓也

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