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1 卸とは何か?商社とどう違うのか?

2 これだけ違う卸業界 3 役割とは?

図:商流・物流・情報流をつくる業態としてどちらも「中間流通業に位置する」 商社 商社 卸売業 卸売業

「卸売業」は「小売業」「製造業」と同じ概念でよく「流通業」として括られる語ですが、「商社」は「商(関係)の結社」を略した語。もともと言葉の概念が異なるため、産業分類用語として使用する場合「商社」と「卸売業」は両立せず、どちらを使えば正しい、あるいは間違いだとも一概には言えません。

実際、新卒採用でよく利用されているリクナビやマイナビでは「総合商社」「専門商社」というカテゴリーはあっても「卸売業」はありません。一方、東京証券取引所の上場企業分類には「商社」というカテゴリーはなく、「卸売業」があるのみです。

語のイメージはどうでしょう。「卸売業」という語に「商社」よりも零細な印象をもつ人もいれば、「商社」という語に「総合商社」のような大企業のイメージを感じる人もいるでしょう。また、時代背景や経済環境によってもこの2つの語がもたらすイメージは変わってきたはずです。そこでこのサイトでは2つの語の理解促進のためにあえて定義づけを試みています。実は当社は最近、「中間流通業」という独自の語も公表していますが、その意図も理解してもらえば幸いです。

 

日本の流通業のルーツ「問屋」

日本の流通業のルーツは江戸時代の「問屋」に遡ります。主な宿場町に生まれ、各地の産品を流通させるビジネスを起こしました。時代劇などでは悪代官と結託する悪人として描かれることも多いですが、名産品や各地の産業育成に投資するなど、製造業の誕生と育成にも貢献しました。また、そうして成長した製造業や専門問屋をルーツにもつ専門商社は今でも多いです。

商社について

定義

商社は「商いの結社」だから「必ずしも商品在庫を持たないでよい」と定義します。実際に、売買の仲立ち人としての役割に限定すれば、極論を言えば電話さえあればできる業態だとも言え、個人業者も多く存在します。海外との取引において貿易リスクヘッジや市場開拓を担い、中間マージンを利益とする商社が多いですが、中には製造・加工、商品開発を一部代行して付加価値を利益とする企業もあります。

動向

取扱商品領域の広さによって専門商社と総合商社に分類されることが多いですが、英語にもなった「SHOSHA」は主に総合商社を指し、資源の大半を輸入に頼る日本だけに誕生した業態で「貿易」を前提とするビジネスを中心に展開してきました。巨大資本をもち金融機能も発揮しています。しかし各社は急速に変貌中で、注力分野の「選択と集中」によって専門商社化していく企業と、持ち株会社を中核とする専門商社企業グループを志向する企業に二分されはじめています。

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「卸売業」について

定義

卸売業とは、生産の源泉と分散機関との間にたって「商品の貯水池」としてさまざまな機能を果たす業態だと定義できます。言い換えれば、主に小売業に対して販売する業態であり「商品の物流・在庫機能」を引き受け、規模の差はあれ、自社倉庫と物流機能を持っている業態です。多くの場合、取引先(仕入先、販売先)の在庫リスクを引き受け、生産者・製造業と小売業との間にたって商品の調節と品質の調節を技術的に容易にし、社会的配給費が節減できるようにする役割があります。
他にも仕入や販売に役立つ情報を販売先に提供し、市場開拓や商品開発に役立つ情報を仕入先に提供するなど、商品を円滑に流通させる情報提供者としての役割も担っています。

動向

必ずしも貿易を前提とせず、主に国内流通を司っています。業種の垣根を越えた再編が起こり、大規模な総合卸が誕生する一方、取扱商品による専門化や地域密着型の展開を図る卸売業も数多く存在し、今後も二分化が進むと予想されます。近年では、エンドユーザーへの直接経路を持つ卸売業も多くなっています。
また、販売先である小売業も、大規模小売業から一部の顧客向けに特化した個人事業者まで幅広い状態です。

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